専門業者・互助会・JA葬儀社の種類
専門業社
専門業社は、主に割賦販売法の下に会員を募集して葬儀代金の一部を積み立てる互助会方法を採用していません。
そして、比較的社歴が古く地域に密着している会社が多い。しかし、会社というよりも地域の同じ住民として生活の中に葬祭業がある様なイメージです。
従いまして、会社規模も比較的小さく10人未満の組織が殆どだと思われます。
よくある町の葬儀屋さんのイメージそのものです。しかし、専門葬儀社でも年間で1万件の葬儀を行う様な大きな葬儀社もあります。
● 利点
- 地域密着型の仕事なので、各地域の風習を熟知している。人間関係も経営者自身、又は番頭が地元の住民である為、葬儀における責任感はかなり強い。
(いい加減な事をすると直ぐに葬儀の依頼が無くなる為) - ご遺体の搬送、見積、葬儀、集金、アフターサービスまで全て同じ担当者が行うので喪家との話しの齟齬が起きにくい。
● 欠点
- 組織が小さく、社員研修等が不備の場合があり、マナーや身だしなみが整のっていない場合がある。
- 大規模な葬儀に慣れていない
JA・生協
JAとはJAPAN AGRICULTURE COOPERATIVES=農協(農協協同組合)です。生協とは生活協同組合の略です。(コープ、COOPとも言う)
農協と生協は異なりますが、葬儀に関する事は大体似ていますので、生協は農協の説明と同様とさせて頂きます。
農協は、農家の組合で組合員への葬祭サービスがメインの葬儀社です。
農協により、地元の専門葬儀社へ依頼している場合や農協の職員が祭壇等の貸し出しをしている場合もあります。
東京では、農協の資本100%の農協専門の葬儀社(JA葬祭)を作り葬儀を受注しています。
● 利点
消費者(農協の組合員)にとっては、利益追求ではないので比較的安価に葬儀が可能。しかし、専門葬儀社への依頼やJA専門の葬儀社への依頼の場合には、大きな金額的メリットはない。最も金額的なメリットが多いのが、農協の職員が祭壇の貸し出し等を行う場合。しかし、この場合には葬祭サービスの質はかなり低い。
● 欠点
農協の職員が祭壇の貸し出しを行う様なタイプでは、東京で行われている一般的な葬儀のサービスの質は期待出来ない。只単なる祭壇の貸し出しなので、葬儀の相談や司会進行等はない。基本的に農協の組合員向けなので、農協の組合員でない場合はサービスを受けられない。
互助会
互助会とは割賦販売法(参照1)の下、生前に葬儀代金の一部を積み立てる方式を採用している葬祭業者をいいます。
互助会は全国統一の組織ではなく、上記法律の下に会員を募集して会員への葬祭サービスを提供する各葬儀社の総称です。
ですから、○○互助会(○○葬儀社)で割賦販売法の下、会員を募集している葬儀社等を互助会と言います。
互助会は比較的新しい会社が多いのですが(昭和40年ごろ創業が初期の互助会)規模は他の専門葬儀社(下記を参照)よりは大きいのが特徴です。また結婚式等も名称を変えて営業している場合があり、結婚式場や葬儀式場等の設備を所有しているのも特徴だと思われます。
● 利点
- 積み立ては葬儀以外にも使える(結婚式等)
- 会館等の設備が整っている(事前の積立金による)
- 事前に葬儀のことを考える機会が出来る(生前予約や契約に通じる)
- パンフレット類が充実している
● 欠点
- 組織が大きく社員が葬儀の担当を行うので責任感は希薄となる。また経営者も葬儀のプロではなく単なる経営者であることが多い
- ご遺体の搬送、見積、葬儀、集金、アフターサービスで異なる担当者が対応
- 組織が大きいので、小さな葬儀社よりコストが上がり料金は高くなる
- 積立金に金利はつかない。解約する場合には何十%かの解約金が必要